そば≪蕎麦≫はうどん(饂飩)と並び、日本人の食文化{麺めん}の代表です。 穀物のソバは栽培が容易で、比較的痩せた土地で、しかも短期間に実るため日本の寒冷地で多く栽培されていました。しかし今では国産(産地は北海道、山形、長野など)は輸入ソバに凌駕されここ数年の統計では国産約20%:輸入80%という状態です。
我々が楽しむ蕎麦文化は殆ど輸入品のソバの世界になってしまいました。
蕎麦屋の系譜には大きく2種類あります。 ソバの実を製粉し、中心の胚{色は白っぽく、粒子が細かい}を多く使用する更級系とほぼ全粒粉である{黒っぽい、粒の粗い}藪系です。 好みにもよりますが、色が薄く上品なのが更級そば、色が濃く、風味の強いのが藪そばとも言われます。蕎麦は江戸時代に江戸で大きく発達しました。 その為蕎麦屋は関東、うどん屋は関西などとも言われますが、今は全国の蕎麦はウンチク好き、こだわり好きな人のグルメ食のようです。グルメの方々はソバの現状をご存知でしょうか?
ソバにはルチンと呼ばれる抗炎症効果や血流改善効果があると言われる物質が多く含まれ、健康に良いと言われています。そばがき、そば菓子今人気のそば茶{実を香ばしく焙煎して飲む飲料}などが喜ばれています。
一方、そばは食品衛生法の特定アレルゲンの品目の一つでもあり、注意も必要です。
韃靼(ダッタン)そばというソバの一種が有ります。中国の奥部、中央アジアの北部が原産のルチンを多く含むソバです。 中国では苦いソバとも言われていますが、日本では苦味を少なくする製法が近年開発され新しい機能性食品として、今後はそば文化の一種になるかもしれません。